反身体(はんしんたい)

文字通り体が後ろに反っている体型です。お腹が出てきても、それを支えるために反身体型になります。生地が前でとられてしまうことで、ジャケットの前方が上がってしまい、見栄えのバランスが悪くなります。他にも、首の後ろや脇の下にシワ(ツキジワ、タスキジワ)が出てしまいます。
反身体である場合は、反身補正を入れることで解消・または緩和することが可能です。

屈伸体(くっしんたい)

反身とは反対に、体が前に傾いている場合は屈伸体型になります。背中が曲がっている姿勢(猫背など)が大きな理由で、ジャケット前の裾(すそ)が左右に開いていたり、背中の裾が重なってしまったりします。他にも首が前のめりであることから、首と衿に隙間ができ、えり抜けと言われる状態になってしまいます。
こちらも屈伸に合わせた補正を入れることで解消・または緩和することが可能です。

なで肩

肩先が落ち、肩の角度が強い状態のことで、背中の両脇にハの字のシワが入るのが特徴です。他には、ジャケットの肩が下がることで、フロントカット(ジャケット前側の裾)が少し内側によります。なで肩の補正(肩の角度を変える)を入れる、肩パッドを少し厚くするなどして改善することができます。

いかり肩

なで肩とは反対に、肩先があがっている状態になります。背中に”逆”ハの字のシワが入るのが特徴です。またジャケットの肩が上がることでフロントカットは少し開いてきます。
いかり肩の補正を入れることで改善します。

まとめ

今回は基本的な体型補正を述べましたが、いかがでしたでしょうか?
体の特徴に合わせて、適切な補正を入れることで、着心地は圧倒的に変わってきます。

また注意点2点ほど共有させていただきます。
まずは、オーダースーツ店によってできる補正の範囲は変わってくるので、事前に自分の体の特徴を伝えた上で、対応が可能かどうか早い段階で明確にしておくとよいと思います。
もうひとつ、やはり体型補正には限度(見栄えの問題)があり、補正しすぎることで全体のバランスが悪くなることも十分にあり得ます。どこまでなら、違和感なく補正を入れられるのか、テーラー(フィッター)と相談しながらお作りいただくと、よりよいスーツが作れるかと思います。

少しでもご参考になれば幸いです。